関西学院大学アメリカンフットボール部|創部80周年記念誌
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と。それで武田さんに相談したら、「古川さん、最高や」という感じになって。それが今は、段々いろんな意味で広くなってきて、関西学院の「UNSUNG HEROES 賞」とはこういうことだとなってきました。これは素晴らしいものです。山田  もちろん今だと仕事も多様化しているんで、トレーナーとかマネージャーとかまで大変な仕事になりました。僕らの頃は楽だったという意味じゃないですが、やっぱり大変だと思います。古川  敢えて言うならばですが、今は部員の数がそのときに比べたら5倍くらいになっているわけですよ。お金とかそういうことじゃなく名誉ですから、せめて3人くらいは貰ってもいいなと思います。それを言うと、またOBがしゃしゃり出てとなるから(笑)。だけど3人くらいはあってもいいのと違うかなと思いますね、「UNSUNG HEROES 賞」は。山田  そういった意味でも、第66回の甲子園ボウルでチャック・ミルズ杯に大西志宜君がキッカーで選ばれたのは非常に大きなことだったと思います。今に引き継がれている精神ですよね。ところで、先ほどはファイターズのことを褒めちぎっていただき、脈々と受け継がれている2,000人の力と仰っていただいたのですが、古川先輩が思われるファイターズ精神とはどのようなものでしょうか。古川  今は部員の数も200人を超えるようになったけれど、雰囲気は私が入部した頃とまったく一緒なんですよ。今の学生さんたちが、自分たちだけではなく、スタッフ、コーチ、監督、他の大学の仲間と共に、一緒になって発展していこうという雰囲気を持ってくれている。そして、やっぱり優しいいいチームだと思うんですよ、このチームいいなと。今は日本全国からいろんな高校生が来てくれて、やっぱり1年生で入ったときはある程度みんな不安感があると思うんです。それを上級生がベタベタしない程度にリードし、技術も教え、マナーについても口うるさく言わない、直立不動で説教される雰囲気などは一切ない。そういうことが今も続いていることが、私は非常に嬉しいです。この間も第76回甲子園ボウルで優勝できた。後で裏側へ行って雰囲気を見ていましたけれど、やっぱりいいなと思いましたね。山田  ありがとうございます。それでは最後に、創部80周年を迎えた我々がファイターズですが、100周年に向けて期待することや在るべき姿など、これからの後輩たちへのメッセージをお願いします。古川  チームとしては、常に謙虚に、そして強くあって欲しい。そして、何度も言いますけど、若い卒業生で、事情が許されるものならば、自分のお金でアメリカの大学へコーチの勉強に行って欲しいということですね。大学のコーチとして向こうで勉強したいということであれば、今は多くの大学に知っている人が沢山います。経済的な問題もあるでしょうが、選手寮の専用食堂に行けば、非常に安く食べられるし、上手くいけば寮の空き部屋に泊まらせてくれるかもしれない。アメリカの大学には、世のため人のために奉仕しようという雰囲気がありますから、それくらいのことは向こうも喜んでやってくれますよ。だから、若者よ、アメリカの大学へコーチの勉強に行ってください。山田  古川先輩、本日はありがとうございました。157

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