Ⅲ「苦闘」を克服し、甲子園ボウル4連覇を遂げる2012年 梶原主将は「BLAZE(感情の爆発)」をスローガンにした。3月には1週間、大村コーチが15人の部員を連れてメキシコ国立自治大学に遠征し、合同練習を行った。 秋のリーグ戦は、QB畑が率いるオフェンスとDL梶原が核となったディフェンスが噛み合い、順調に勝ち進み、最終戦の立命大にも27-0と圧勝して甲子園ボウル出場を決めた。甲子園では、リーグ戦は鉄壁だった守備が、法政大のショットガンからのオプションプレーに苦しめられ、第4Q残り6分、10-17とリードされ、負傷で先発を外れていたエース畑が登場。1分ちょっとでTDを奪って追いつき、最後のシリーズもゴール前3ヤードまで持ち込んで最後のプレーでK堀本が19ヤードのFGを決めて逆転勝ちした。ライスボウルでは、オービック・シーガルズに対して第4Q残り3分で15-14と逆転し、さらに相手のオフェンスをインタセプトして二度目の優勝を手に入れたかに見えたが、最後は残り10秒で逆転のTDを決められ、15-21で念願の日本一には届かなかった。 伊角氏がディレクターをこの年の初めに退任した。甲子園ボウル 日大戦ライスボウル オービック・シーガルズ戦甲子園ボウル 法政大戦甲子園ボウル 法政大戦ライスボウル オービック・シーガルズ戦ライスボウル オービック・シーガルズ戦32(平成24年─令和3年)2013年 池永主将は「All for One」を掲げた。大村コーチと油谷ストレングスコーチによる千刈キャンプ場でのトレーニング合宿が2月に始まった。フィジカルストレングスを上げるための取り組みは急速に成果を上げ、立命大との体力・運動能力の差は縮まっていった。 リーグ戦ではDL池永、LB池田らが率いる守備陣が鉄壁の強さを見せた。第5戦までタッチダウンを1本も許さず、最終戦は1敗している立命大と対戦し、0-0で引き分け、6勝1分けで2年連続の単独優勝を果たした(立命大は1敗)。甲子園ボウルでは日大との対戦で、QB斎藤が35回投げて25回成功、2TDを記録して23-9で3連覇を果たした。ミルズ杯には池永が選ばれた。ライスボウルは3年連続でオービック・シーガルズとの対戦。外国人選手を入れた社会人王者と大学生との差は大きくなっており、16-34で敗れ、2度目の優勝はならなかった。 新ディレクターに小野宏(1984年卒)が就任した。2012—2021
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