関西学院大学アメリカンフットボール部|創部80周年記念誌
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月21日にキンチョウスタジアム(現・ヨドコウ桜スタジアム)で開催された。言葉の通り後世に語り継がれる日米伝統校同士の2度目の対戦となった。 この日の試合は、開始からプリンストン大学が圧倒する展開となる。第1Qから得点を重ね前半で0-26。3Qにも10点を追加され0-36で迎えた第4Qに一矢報いるTDを奪ったが、7-36で敗れる結果となった。フィジカル、テクニック共に勝る相手に苦しい試合となったが、アイビーリーグでも毎年好成績を収める相手との戦いは、それぞれにとって貴重な経験となったことは言うまでもない。 翌年の2016年には、チームとしては30年ぶりに海外遠征を行う。大村アシスタントHC(現・監督)が以前から交流のあったメキシコ国立自治大学(UNAM)からの招聘により実現した。 UNAMは400年以上の歴史と学生数33万人というラテンアメリカ最大規模の大学であり、大統領やノーベル賞受賞者を輩出する名門である。フットボールチームも13年、14年にメキシコ学生王者に輝いており、日墨トップチーム同士の対戦となった。 6月21日に99名が渡墨。飛行機を2便に分け、アメリカ各地を経由しおよそ18時間かけて無事に到着。翌日からは練習の他、歴史的な遺跡であるテオティワカン遺跡の見学や学生との交流などが催された。また、滞在3日目には現地の日本人学校「リセオ日本メキシコ学院」を訪問し、綱引きや鬼ごっこなど様々な遊びを通じて子供たちと交流した。 首都メキシコシティは標高2,000mを超える高地にあることから、渡墨前から現地での試合を想定したマスクを着用しての練習など低酸素対策を行ってきた。しかし慣れない環境での生活ということもあり、体調を崩す者も出てくるなど、厳しい状況の中試合を迎えることになる。試合は6月25日に日墨交流戦「International College Bowl」としてエスタディオ・オリンピコ・ウニベルシタリオで開催され、関学側のスタンドにも現地の日本人をはじめ多くの観客が集まり熱戦が繰り広げられた。序盤からリードを許す展開となったが、第4Qに逆転したファイターズが17-13で接戦をものにした。 ファイターズの国際交流は単にフットボールの理解に留まらず、交流を通じた言語、文化理解などあらゆる面において気づきを得る貴重な経験となっている。これからも海外との繋がりを深め、ファイターズとして世界市民の育成に寄与できればと考える。4730年ぶりの海外遠征さいごに

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