関西学院大学アメリカンフットボール部|創部80周年記念誌
63/177

図6図7図8の3 backのノーマルTフォーメーションのメリットを現代フットボール風にアレンジしたオフェンスとなり、ボールのありかが分かりにくいオフェンスへと進化していった(図6左)。 ゾーンも復活させ、特にスプリットエンドサイドの「28 zone」(当時のプレー名)がキープレーとなり、RB井岡が何度も独走した(図6右)。さらにこの年のもう一つのキープレーがカウンターブーツである。立命戦で決定的なTDを奪ったのもこのプレーだった(図7)。 2001年はRBに三井、大谷、杉原を擁してIフォーメーションからのISO(リードドロー)、ゾーン、ベリー、カウンターなどの核となるランプレーの引き出しが増え、それぞれのアクションからのパス、ブーツ、スクリーン等が整備され、オフェンスとしては一つの完成形を迎えた(図8)。そこには、パス・ランとも卓越したQB尾崎、現代フットボールにおいて最も戦略的なポジションであるTEに万能の榊原一生を得て、キープレーヤーとして最大限に活用した。WRと併用することでパーソネルグループを分かりにくくしたり、シフトやモーションからキーブロッカーにしたり、プレーアクションのパスターゲットにした。それを支えたのが吉田、蔵谷、大橋、金、松木ら大型オフェンスラインだった。このメンバーがそろってこそこれらの高度な戦術が遂行可能となり、ライスボウル初優勝に結び付いた。631999年立命館大戦第1シリーズでRB井岡が独走してTDしたミスディレクションのランプレーQB岡村がTDしたカウンターブーツキープOffset IからSEサイドへのZone Pro I からのリードロー(ISO)フェイクの3タテ

元のページ  ../index.html#63

このブックを見る