関西学院大学アメリカンフットボール部|創部80周年記念誌
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主導権をもっているはずのオフェンスが先手をとって攻撃するのが当たり前なのに、何故ディフェンスに合わせないといけないのか?ディフェンスがオフェンスにアジャストするのが当たり前なのに、発想として逆だったということを再度認識したことだった。例えば、その年の立命戦で何度かコールしたPLAYが「LAVA」、GVSの十八番の一つであった。 仕組みとしてはノーバックのフォーメーションからのダブルスリーンで、人数計算をして有利なサイドへプレイするというよくあるプレイだが、・ノーバックフォーメーションであるノーバックフォーメーションに対してディフェンスの守り方がシンプルになりある程度固定されることが多い・TEがセットしているTEが手をつくことによってディフェンスのフロントやカバレッジをシンプルにして固定化しやすい・Drop3歩のタイミングでチョイスするQBはあわてずDrop3できるのでREADがしやすくLBもSCREENにすぐに反応できない。といった利点があった。つまり感覚的に我々が相手をコントロールできるという感覚をもてるプレイである。立命に対してSide Screenはあまりやっていなかったことや、Box内のDLのStuntsなどが多彩でなおかつZone Blitzを多用してくる立命にはもってこいのPlayだった。この考え方を参考に我々なりのアレンジを加え効果を発揮した。 2011年以降も試行錯誤しながら取り組んでいったが、考え方のもとになっているのは、オフェンスである我々が主導権を取るために「戦い方の指標を変える(追加する)」ことで有利に事を進められないか?ということだ。相手の動きを制限する、あるいは固定させされないか?そうできれば、準備することが絞られプレイの精度があがる、思い切ってプレイできる。そう考えたときに有効だったのは、複雑な隊形やパーソネルさらにモーションやシフトを織り交ぜたノーハドル攻撃の構築だった。アメリカでも流行りだしていた高速ノーハドルだが、つくりとして71

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