負できるところまでいくことができた。 オープンへの攻めかたの発想は、一番簡単なのは人数勝ちをするように作りこむということだ。フリーのタックラーをいかに作らせないようにやるか?またフリーだとしてもキャリアに多くのスペースを与えるにはどういう形がいいのか?BDRY体型とJETMOTIONとQBの抜き有(OPT的要素)を組み合わせたのが、このPOWER READだ。アメリカでも流行っているPLAYだが、この形での展開はオープンフィールドのスペースでCBかFSのうち1人をフリーにしてキャリアと勝負させるという形に作ってある。CBのタックル力が一番劣っている場合が多いので、CBをとらずに組み立てる事が多い。このような発想でオープン、ショート問わず横への展開もバリエーションを増やしていった。 パスラッシュの最大の脅威はDEで、DEとTの1vs1が非常に厳しいことが多いため、Tが思い切ってプレイできるようにインチャージは気にせず前でしっかりとあたりに行かせるためのブロッキングを考えた。Tからするとかなり気が楽であり、このブロッキングを使ったときにはライスボウルで外国人DEと勝負しても、そこから破られることは一度もなかった。 このようにいかに自分たちが主導権をえるか?という視点でくみたてることを考えながらオフェンスを組み立てることで、過去に苦しいと感じていた相手のいくつかの武器を消すことができ、劣っていると感じていた部分を対等な勝負にまで持ち込んでいきゲームをつくることを考えながらオフェンスを進化させてきた10年だった。73
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